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突然始まる親の介護。
多くの方が初めてのことに戸惑います。(私もそうでした)
介護と仕事を両立させるための様々な制度がありますが、
具体的にどういうものでしょうか?
ここでは「介護に関する休業や給付金」をお話します。
負傷、疾病又は身体上もしくは精神上の障害により2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態(=要介護2以上)にある家族を介護するための介護休業で、93日まで取得することができます。
ところで、介護のための休業なのに給付日数が93日(3か月)だけというは短いと思う人もいるのではないでしょうか?
この93日の根拠は「介護をする体制を整える期間」とされています。
想定しているのは在宅介護です。
その場合、
・どういう介護が必要か?
・自宅を介護できる環境に整備(介護ベッド、簡易トイレ、車いすなどのレンタル)
・デイサービスはどこの施設に何曜日に行くのか?
・訪問ヘルパーさんは何曜日に来てもらうのか?
などをケアマネージャーさんと急いで決めていきます。
デイサービスは一日体験をして本人が希望する施設に申し込みます。
これらを決めて生活が落ち着くまでの期間を最長93日と設定しているのです。これを3回まで分割して取得することもできます。
介護するために仕事を辞めるのではなく、介護サービスを利用しながら仕事も続けられるように各地域で包括サービスの体制が整えられています。
職場復帰しても通院の付き添いなどで仕事を休む事は避けられません。
法令では時間単位で介護休暇を取得したり短時間労働に対応するなどの措置を会社がするように定めています。
育児休業に比べて介護休業はまだまだ取得しにくいですが、今後ますます介護の問題を抱える人は増えていきますので、地域と会社で支えていくことが求められています。
介護休業給付金は、2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態にある家族を介護するための介護休業について、支給対象となる同じ家族について93日を限度に3回まで分割して取得した場合に支給されます。
給付金の金額は給料の3分の2相当額です。
給付金の申請は会社・本人のどちらからも可能ですが、直近の賃金台帳が必要なので会社が対応するのが望ましいです。
法律では介護休暇を取得したり短時間労働に対応するなどの措置を会社がするように定めていますが、雇用保険から給付金を受給できるのは介護休業給付金だけとなっています。現実的には、仕事をしながらの介護では時間単位有休をうまく活用して収入減とならないように会社と本人で相談しながら進めていくことが求められます。
介護離職を防止するための両立支援等助成金もありますので、ぜひ活用していきたいですね。
※分かりやすく概要を記載していますので、個々の事情に当てはまらないケースもありますことをご了承ください。
実際には企業や従業員の状況によって対応は様々です。
両立支援の分野は今後も法改正や助成金制度変更が頻繁に行われるため企業の担当者にとって手間のかかる業務でもあります。
当事務所では両立支援コーディネーターの資格を持つ社労士がご相談や手続き代行を承ります。
初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
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